2021-03-18 (木)

数学

Various Algebra course notes の Number Rings: 7.3 あたりを読んで、イデアル類群の決定に単数群が使えるのを知った。
Z[sqrt(d)] (d = 1 (mod 4)) の単数群について、どうして多くの場合で Z[(1+sqrt(d))/2] の単数群の指数 3 の部分群になるのかと思ったが、自然な群準同型 (5.16) から、この場合 (2) が必ず素イデアルで O/2O が F_4 と (環として) 同型であることが言え、F_4 の単数群は Z/3Z と同型なのでほとんど明らかだった。
ここから言えるのは (Z[(1+sqrt(d))/2]^* : Z[sqrt(d)]^*) が 3 の約数であることだけである。実際 d = 17 のとき 4 + sqrt(17) が Z[(1+sqrt(17))/2] の基本単数なので、指数は 1 である。

イデアル類群の計算と単数群の計算が不可分で、素イデアル分解に依存することはわかったが、素イデアル分解をどうやって実装したものか…。 (そもそもイデアルのデータの持ち方もよくわからない)

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http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/EMIS/journals/JTNB/2004-1/Belabas.pdf とか見る限りどうもイデアルは Z-基底を持つ方式でやるのが良さそうで、分数イデアルの逆は different と duality を使うらしい。それとは別に two-element form (イデアルを (a, \mathfrak{a}), a は有理整数、\mathfrak{a} は代数的整数 という形で表す方式) というのもあるらしい。